AIを活用したWebアプリ②・顔検出

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p5.js

前回はml5.jsjQueryを組み合わせた 画像分類 のWebアプリを作成しました. 今回はml5.jsで推奨されているp5.jsを組み合わせて 顔検出 のWebアプリを作成しましょう. p5.jsはプログラミング1で 取り組んだProcessingのJavaScript版です. Processingと同様にキャンバスに自由に図形やアニメーションを描画できます. 専用のオンライン・エディタもあるので, 自由に試してみると良いでしょう.

CodePenの準備

CodePenにアクセスして,Penを作成し,タイトルを設定しましょう. Penのタイトルは「Chapter11」に設定しましょう.

https://codepen.io/

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p5.jsと前回利用したml5.jsを導入しましょう. p5.jsのCDNはCodePenで検索すれば良いです.

https://unpkg.com/ml5@latest/dist/ml5.min.js

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顔検出

ml5.jsp5.jsを 組み合わせて 顔検出 にチャレンジします. ここでは,下記の画像(face.jpg)に対して顔検出を適用してみます. 事前にダウンロードしておきましょう.

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HTMLに下記のコードを入力してください. 今回はp5.jsを利用するため,h1でタイトルのみを記述します.

<h1>顔検出</h1>

ml5.jsの顔検出はface-api.jsを利用しています. ただし,表情(expression),年齢(age),性別(gender)の検出はできません.

最初に検出オプションを設定します. withLandmarkstrueに設定すると68点のランドマークを検出します. また,withDescriptorstrueに設定すると128次元の特徴ベクトルを抽出します. ここでは,ランドマークのみを検出します.

ファイル選択ダイアログはcreateFileInput()で生成します. ファイルを選択するとhandleFile()が呼び出されます. 選択されたファイルのデータfile.dataから画像imgを生成します.

顔検出器を生成するにはml5.faceAPI()を利用します. 第一引数は検出オプションoptions,第二引数はモデルがロードされたタイミングで実行されるmodelReady()を設定します. 画像をimage()でキャンバスに描画した後で,顔検出をdetectSingle()で実行します. 第一引数は対象の画像img,第二引数は検出結果を処理する無名関数を設定します. 無名関数の引数は,エラーに関する情報を含むerrorと,分類結果を含むresultsです.

このresultsはJSON形式であることに注意してください. 検出された輪郭のデータはresults["detection"], ランドマークのデータはresults["landmarks"]に格納されています. 輪郭はrect()でキャンバスに四角形として描画し, ランドマークはcircle()でキャンバスに円として描画します.

let input;
let img;
let faceapi;

// 検出オプション
let options = {
  withLandmarks: true,
  withDescriptors: false
};

// 初期化
function setup(){
  input = createFileInput(handleFile); // ファイル選択ダイアログ
  createCanvas(600, 400); // キャンバス
  rect(0, 0, width, height); //枠線
}

// ファイル選択後の処理
function handleFile(file){
  if (file.type === 'image') {
    img = createImg(file.data, '');
    img.hide();
    faceapi = ml5.faceApi(options, modelReady); // 顔検出
  }
}

function modelReady(){

  // 画像をキャンバスに描画
  image(img, 0, 0, width, height);

  // 顔検出
  faceapi.detectSingle(img, (error, results) => {

    // 輪郭
    let x = results["detection"]["_box"]["_x"];
    let y = results["detection"]["_box"]["_y"];
    let width = results["detection"]["_box"]["_width"];
    let height = results["detection"]["_box"]["_height"];
    noFill(); // 塗りつぶしなし
    stroke("#ff0000"); // 線の色
    rect(x, y, width, height); // 四角形を描画

    // ランドマーク
    let landmarks = results["landmarks"]["_positions"];
    for(let landmark of landmarks){
      let x = landmark["_x"];
      let y = landmark["_y"];
      fill("#00ff00"); // 塗りつぶしの色
      noStroke(); // 線なし
      circle(x, y, 5); // 円をキャンバスに描画
    }
  });
}

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アプリの確認

See the Pen Chapter11 by Naoto Mukai (@nmukai) on CodePen.

課題

検出された顔の位置に画像を表示させることで,女性に お面 を被せてください.

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p5.js で画像を読み込むには下記のように記述します.

let mask;

function preload(){
  mask = loadImage("https://assets.codepen.io/4660782/mask.png");
}

課題を完成させたら,Penの ZIPファイルリンク を提出してください. 提出方法は初回のWebアプリの開発を参考にしてください.

愛知県名古屋市にある椙山女学園大学 文化情報学部 向研究室の公式サイトです. 専門は情報科学であり,人工知能やデータベースなどの技術要素を指導しています. この公式サイトでは,授業で使用している教材を公開すると共に, ベールに包まれた女子大教員のミステリアスな日常を4コマ漫画でお伝えしていきます. サイトに関するご意見やご質問はFacebookまたはTwitterでお問い合わせください.