式と演算子
プロジェクトの準備
Eclipseで新規にプロジェクトを作成しましょう. メニューから[ファイル]-[新規]-[Javaプロジェクト]をクリックして,「新規Javaプロジェクトの作成」を開きます. ここでは,プロジェクト名に”Project2”を入力して,[完了]をクリックしましょう. パッケージ・エクスプローラに作成したプロジェクトが表示されていることを確認してください.
続いてソースファイルを作成しましょう. メニューから[ファイル]-[新規]-[クラス]をクリックして,「新規Javaクラス」を開きます. ここでは,名前に”MyClass”を入力し,public static void main(String[] args)(V)にチェックを入れ,[完了]をクリックしましょう. パッケージ・エクスプローラに作成したソースファイルが表示されていることを確認してください.
リテラルとは
Javaに限らず一般的なプログラム言語では,「1」や「2」などの 数値,「ABC」や「あいう」などの 文字列 をデータとして扱うことが可能です. ソースコードにおいて使用されるこれらの数値や文字列のデータを リテラル と呼びます. Javaでは,整数 や 小数 など,リテラルの種類を表す データ型 が存在します. 例えば,「1」や「2」などの整数は,int というデータ型に該当します. 下記表に利用頻度の高いデータ型をまとめるので確認してください.
リテラルの種類 | データ型 | 例 |
---|---|---|
整数 | int | 1, 2, 3 |
小数 | double | 0.1, 1.1, 10.1 |
真理値 | boolean | true, false |
文字列 | String | “ABC”, “あいう” |
この他にも,64ビットの大きさの整数を表すlongや,32ビットの大きさの小数を表すfloatなどのデータ型がありますが, 取り敢えずは表中のint,double,boolean,Stringだけはしっかりと覚えておきましょう(正確にはStringはクラスでありデータ型ではない). 文字列データを表記する際は,対象となる文字列を「"(ダブルクォート)」で囲む必要がありますので注意が必要です.
変数とは
リテラルなどのデータを記憶するための箱が変数です.
数値や文字列などのデータを記憶するだけでなく取り出すことも可能です.
プログラムで変数を使用するには,事前に変数宣言が必要です.
変数宣言はデータ型 変数名;
と記述します.
データ型は前節で述べたintやdoubleなどのことです.
また,変数名は「変数に付ける名前」のことで,自由に設定することが可能ですが,
「小文字で始まるわかりやすい名前」を設定することが望ましいとされています.
下記のコードを参考にint型の変数xを宣言して10を代入してみましょう(変数にデータを記憶させることを代入と呼びます).
変数にデータを代入するには変数=代入するデータ;
と記述します.
プログラムの実行後に,コンソールの出力結果を確認してください.
変数宣言と同時にデータを代入することも可能です.
この場合はデータ型 変数名=代入するデータ;
と記述します.
下記のコードを参考にdouble型の変数yを宣言して0.1を代入してみましょう.
プログラムの実行後に,コンソールの出力結果を確認してください.
演算子
加算を表す「+」や減算を表す「-」などの記号を演算子と呼びます. 四則計算を行うための演算子を確認しておきましょう. 整数同士を対象とした「/」の演算結果は商となることに注意してください. また,複数の文字列リテラルを連結する場合も「+」の記号を使うため,意識して使い分けて下さい.
演算子 | 意味 | 例 |
---|---|---|
+ | 加算 | 5+2 -> 7 |
- | 減算 | 5-2 -> 3 |
* | 乗算 | 5*2 -> 10 |
/ | 除算 | 5/2 -> 2 |
% | 剰余 | 5%2 -> 1 |
下記のコードを参考に,新たにint型の変数zを宣言し,上記の演算を行なってみましょう. プログラムの実行後に,コンソールの出力結果を確認してください. 整数同士の演算のため,除算の結果は整数部のみの商となっていることが確認できるはずです.
次に1からnまでの整数の総和を求めてみましょう. 総和の公式は$$\frac{n(n+1)}{2}$$です. 下記のコードを参考に,n=10までの総和を計算して,int型の変数sumに代入してみましょう. 「()(丸括弧)」を入れることで,演算の優先順位を上げることができます. プログラムの実行後に,コンソールの出力結果を確認してください.
課題
半径が8の円の「円周の長さ」と「面積」を計算して,コンソールに出力させてください. 課題が完成したら,作成したプロジェクトを実行可能JARファイルの形式でファイルに保存(エクスポート)してください.